令和4年度 学校評価 総括評価表 徳島県立徳島視覚支援学校 学校経営方針 1 徳島県教育の基本方針 「徳島ならでは」の教育により,大きな夢や高い目標をもって,未知の世界に果敢に挑戦する,夢と志あふれる「人財」の育成を目指します。 2 徳島視覚支援学校の使命 徳島視覚支援学校は徳島聴覚支援学校と同じ校舎内に独立して併置する全国でも類のない学校である。両校が連携・協働し,「幼児児童生徒の夢と希望につながる 保育・教育」を行うととともに,県内唯一の視覚障がい教育を担う学校としての役割を果たし,「共生社会の形成につながる特別支援教育」を推進する。 3 目指す学校像 (1) 幼児児童生徒の人権を尊重し,一人一人を大切にする教育を学校におけるすべての教育活動をとおして行う学校 (2) 視覚障がいや多様な障がいのある幼児児童生徒一人一人の教育的ニーズに応じた適切な指導及び必要な支援ができる学校 (3) 視覚障がいの専門性を校内外で発揮できる学校 4 本年度の重点目標 (1) 幼児児童生徒の障がいの状況や特性に配慮した分かりやすい授業,学校行事,生徒指導,生活指導などを実践します。 ・ICTを効果的に活用する取組を進め,保護者や関係機関との連携にも活用します。 ・個々の幼児児童生徒に適した家庭学習についての工夫を進めます。 (2)幼児児童生徒の可能性を見据え,保護者や関係機関と進路情報を共有するなどの連携を図り,一人一人の発達段階や生活年齢に即したキャリア教育 を推進します。 (3)学校全体で教育相談に対応するなどして,地域における視覚障がい等に関するセンター的機能と理解啓発をさらに推進します。 (4)地域と連携した取組,中学校等への訪問などにより,本校の教育に関する周知活動の充実を図ります。 幼稚部 重点目標(2) 幼児児童生徒の可能性を見据え,保護者や関係機関と進路情報を共有するなどの連携を図り,一人一人の発達段階や生活年齢に即したキャリア教育を推進 します。 学部の目標 ・幼児が自分の身の回りのことを自分でしようとする意欲を高める保育を実践します。 具体的な活動計画 ・食事に関することや衣服の着脱,荷物の片づけ等,自分のことを自分でしようとする保育活動を実践する。 評価指標 ・学部研修や学部会を活用して,年間5回以上ケース会を実施する。 ・活動中の動画や写真を用いて,支援方法や手立てについて共通理解を図る。 ・幼児に関わる関係機関への訪問や,電話での情報共有を行い,連携を図る。 小学部 重点目標 (1) 幼児児童生徒の障がいの状況や特性に配慮した分かりやすい授業,学校行事,生徒指導,生活指導などを実践します。 学部の目標 ・児童の意欲的な教育活動につなげるための,効果的なICT活用に取り組む。 具体的な活動計画 評価指標 ・ICT機器を活用した授業実践及び家庭や関係機関との連携についての効果的な活用方法を検討する。 評価指標  ・児童の実態に応じたICT機器を活用した取組を各学級でつ以上設定する。 ・学部内で各学級の取組についてのケース会を行う。(3ケース以上) 中学部 重点目標 (1) 幼児児童生徒の障がいの状況や特性に配慮した分かりやすい授業,学校行事,生徒指導,生活指導などを実践します。 学部の目標 ・ICT機器やコミュニケーション代替機器などを活用し,生徒が主体的に活動できる授業に取り組む。 具体的な活動計画部 ・生徒の実態に応じたICT機器やコミュニケーション代替機器などを用い,自己選択や意思伝達しながら主体的に学べる授業作りに取り組む。 評価指標 ①タブレットや視線入力装置, スイッチ類を用いた実践について,学期に2回以上(3学期は1回以上)学部やクラス,授業担当者で話し合いを行い,取組の共有と授業改善を行う。 ②年度末に,機器活用の取組の成果と改善点をまとめ,引き継ぎ資料を作成する。 高等部普通科 重点目標 (1) 幼児児童生徒の障がいの状況や特性に配慮した分かりやすい授業,学校行事,生徒指導,生活指導などを実践します。 学部の目標 ・社会参加・自立をめざし,一人一人に応じた学力や体力の向上を図ります。 具体的な活動計画 ・ICTを活用し,生徒一人一人の見え方や適性に配慮した授業・学校行事の実施に努める。 評価指標 ・生徒一人一人の見え方や適性に配慮できるように教材研究を行い,iPadやUDブラウザ,GSpeak等を授業・学校行事に活用する。 ・iPadやUDブラウザ等を利用した家庭学習課題を定期的に課す。 ・iPadを活用して学校での様子を動画撮影等したり,家庭での様子を記録してもらったりし,保護者と生徒の成長・課題を定期的に共有する。 高等部普通科 重点目標(2) 幼児児童生徒の可能性を見据え,保護者や関係機関と進路情報を共有するなどの連携を図り,一人一人の発達段階や生活年齢に即したキャリア教育を推進します。 学部の目標 ・職業生活に必要な基礎的技能の向上を図り,働く意欲を育てます。 具体的な活動計画 ・定期的な作業dayや個々に応じた事業所の見学・就業体験を設定し,実施する。 評価指標 ・施設見学・就業体験等,各生徒の希望進路の情報や指標等を得られる機会を1人1回以上設定する。 ・個々の実態に応じた作業内容を設定し,月に1回程度,作業dayを設定する。 職業学科 重点目標 (1) 幼児児童生徒の障がいの状況や特性に配慮した分かりやすい授業,学校行事,生徒指導,生活指導などを実践します。 学部の目標 ・生徒の障がいの状況や特性に応じて,ICTを活用した授業や活用方法を紹介することで,学習がしやすくなった,生活がしやすくなったとの意見が出る。 具体的な活動計画 ・生徒の障がいの状況に応じたICT機器の紹介を行い,ICTを使用するメリットを理解できるよう伝えるとともに,トラ ブル対応方法も身につけられるよう支援する。 評価指標 ・生徒に提示するICTの研修を1回以上行い,生徒の質問に対応でき得る知識を身に付ける。 渉外・安全課 重点目標(4) 地域と連携した取組,中学校等への訪問などにより,本校の教育に関する周知活動の充実を図ります。 課の目標 ・地域住民や徳島聴覚支援学校と連携し「防災体験活動」を行うことで,地域とのつながりを深めると共に,本校に対する理解の推進を図る。 具体的な活動計画 ・地域の福祉避難所としての役割を果たすため,地域住民と徳島聴覚支援学校と共に,感染症対策をふまえた合同防災訓練を行う。 評価指標 ・感染症対策をふまえた活動を実施する。 ・学校に多くの人が避難する場合を想定し,地域の人がわかりやすくスムーズに避難できるように施設整備,避難経路を周知する。 ・災害時に備え,新たに校内に備える物品や設備の検討をする。 教務課 重点目標(1)幼児児童生徒の障がいの状況や特性に配慮した分かりやすい授業,学校行事,生徒指導,生活指導などを実践する。 課の目標 ・幼児児童生徒の発達段階に応じた授業実践を行えるよう,各学部・学科で令和5年度の教育課程について検討する。 評価指標 ①各学部・学科において教育課程についての検討会を学部会等の中で2回以上実施する。 ②来年度の教育課程や時間割編成に活かせるよう,年度末にアンケート等で意見を集約する。 重点目標(4)地域と連携した取組,中学校等への訪問などにより,本校の教育に関する周知活動の充実を図る。 課の目標 ・各学部・学科の教育課程の検討を通して,幼児児童生徒の発達段階に応じた授業作りにつなげられるようにする。オープンスクール等を通して,本校の教育についての周知活動を推進する。 具体的な活動計画 ・他の課,学科等と連携してオープンスクールを計画し,本校の教育に関する周知活動を行う。 評価指標 ①パンフレット等の作成を行い,他の課,学科等と連携して地域や他校等へ配付する。 ②学生の参加しやすい夏期休業中に本校職業学科オープンスクールを2回計画する。 ③コロナ感染症防止対策を行い,徳島聴覚支援学校と連携して合同でのオープンスクールを実施する。 ④実施後,改善点等を課内で検討し,来年度に活かせるようにする。 生徒活動課 重点目標(1) 幼児児童生徒の障がいの状況や特性に配慮した分かりやすい授業,学校行事,生徒指導,生活指導などを実践します。 課の目標 ・ICTを効果的に活用し,障がい種別や心理状態の異なる,多様な幼児児童生徒の在籍に対応した学校行事を実施する。 具体的な活動計画 ・例年実施されている生徒活動課担当行事について,実施方法や内容について検討し,さらなる改革を図る。 評価指標 ・体育祭,文化祭等の大きな行事については検討会を設け,各学部や幼児児童生徒の実態に則した実施ができるようにする。 ・実態が大きく異なる幼児児童生徒が,それぞれに合った形態で共に行事を行うことができるよう検討する。 ・各行事の中で,オンラインで実施した方が良い行事はオンラインで実施したり,ICTを積極的に活用したりする。 人権・キャリア教育課 重点目標(1) 幼児児童生徒の障がいの状況や特性に配慮した分かりやすい授業,学校行事,生徒指導,生活指導などを実践します。 課の目標 ・幼児児童生徒の発達段階に応じた人権教育の充実を図る。 具体的な活動計画 ・徳島視覚支援学校と徳島聴覚支援学校合同で人権教育の公開授業を行うことで,合理的配慮について学び,幼児児童生徒が互いに認め合う保 育・教育につなげる。 評価指標 ・11月に行われる徳島市佐那河内村人権教育研究大会での公開授業において,80%以上の指導案に合理的配慮を明記している。 重点目標(2) 幼児児童生徒の可能性を見据え,保護者や関係機関と進路情報を共有するなどの連携を図り,一人一人の発達段階や生活年齢に即したキャリア教育を推進します。 課の目標 ・幼児児童生徒のライフステージや発達段階,適性に応じたキャリア教育及び進路指導の充実を図る。 具体的な活動計画 ・幼稚部から高等部の幼児児童生徒の社会的・職業的自立に向け,キャリア教育全体計画をもとに,それぞれの学部学科で実践する。 評価指標 ・幼稚部・小学部は,個別ファイルを活用して家庭の協力を得て,チャレンジウイークを実施する。80%以上の実施率を得る。 ・中学部は,進路希望調査の実施と併せて,職場見学を行う。 ・普通科は,就業体験や学習活動の振り返りを行い,就業体験報告会の実施,キャリアパスポートの作成をする。 ・職業学科は,生徒のキャリア評価を行い,評価が年2回の評価で合計の評価点数が上がった生徒が全体の80%になる。 サポート課 重点目標 (3) 学校全体で教育相談に対応するなどして,地域における視覚障がい等に関するセンター的機能と理解啓発をさらに推進します。 課の目標 ・学校全体で教育相談に対応するなどして,地域における視覚障がい等に関するセンター的機能と理解啓発をさらに推進します。 具体的な活動計画 ・サポート課の相談担当者とその他の教員が複数で教育相談に対応することで,教育相談における支援をさらに充実させる。 ・県下全域の園や学校に対し,本校のセンター的機能についての啓発活動を行う。 評価指標 ・巡回相談や来校相談で請け負った相談内容について,それに関する専門性をもった教員と事前事後にケース検討を したり,実際の相談に一緒に対応したりするケースを,相談数の70%以上とする。 ・本校の相談活動(巡回相談,来校相談)と,児童生徒・職員・保護者に対する研修支援活動等について啓発するチラシを,県下全域の園や学校に送付する。 研究・情報課 重点目標(1) 幼児児童生徒の障がいの状況や特性に配慮した分かりやすい授業,学校行事,生徒指導,生活指導などを実践する。 課の目標 ・「自ら考え,行動する力を! ~見直してみよう いつもの授業~」をテーマとして,授業力向上に向けた研修を実施する。 具体的な活動計画 ・幼児児童生徒の実態に応じた分かりやすい授業を実践するために,視覚障がい教育に関する研修や教員の 「言葉」を大切にした授業を実践し,専門性の向上を図る。 評価指標 ①新転任者研修を実施する。 ②個別の教育支援計画・個別の指導計画の研修を実施する。 ③視覚障がい教育研修を実施する。 ④研究・公開授業の年間計画を作成する。 寄宿舎 重点目標(1) 幼児児童生徒の障がいの状況や特性に配慮した分かりやすい授業,学校行事,生徒指導,生活指導などを実践する。 ・ICTを効果的に活用する取組を進め,保護者や関係機関との連携にも活用する。 ・個々の幼児児童生徒に適した家庭学習についての工夫を進める。 寄宿舎の目標 ・舎生の将来を見据え,障がいの特性や発達段階に応じた生活指導を通して,一人ひとりの可能性を伸ばす支援を図る。 具体的な活動計画 評価指標 ・舎生一人ひとりの実態や教育的ニーズを把握し,円滑な生活指導を行う。 評価指標 ・学校と連携を図り,舎生の実態や支援方法等に関する寄宿舎研修を年間2回以上設け,寄宿舎指導員の専門性を高める。 ・連絡会等を通して定期的に舎生の実態を把握し,指導員間で支援指導の共通理解を図る。 ・ケース会や面談に年間7回以上参加し,学校や家庭との連携を深める。 ・寄宿舎で作成した個別の指導目標について,面談等を通して学級担任や保護者と共通理解を図る。