廊下の工夫

廊下には,基本的にものを置かないことがルールです。また,壁面に設置された消火栓や消火器,AED等は,すべて埋め込み型になっており,必要な時に,壁面の扉を開けて取り出すようになっています。環境面で「突起物がない」ということは,とても安心感のあるものです。 
壁に埋め込まれた消火栓

埋め込み式で設置している消火器とAED
廊下の両端には,色と材質の異なるグリーンベルト(実際には濃いグレー色)を敷設しています。これは,床面と壁面のコントラストをつけることで,床の端が明確に認識できるようにするだけでなく,空間が続いている方向(通路の縦断方向)を明確に示す役割もあります。このことによって,廊下の交差点での分岐点がわかりやすくなります。 
グリーンベルトと中央線
廊下には,紺色の中央線があります。これは,右側通行を促す役目があり,両校の生徒や教員が不用意に衝突することのないよう危険防止のための工夫でもあります。また,廊下の進行方向を示す役目も果たしています。 
右側通行を喚起する中央線
肢体不自由児・者にとっての手すりとは,「握って」「昇降時の支えとして」という介助設備としての役割が主体となりますが,視覚障がい児・者にとっては,「手すりに触って」,「手すりに沿って」「手を滑らせて」歩行する,安心のための“ガイド”として利用する役割が多くあります。

 手すりに沿って歩く